GLP-1ダイエットは保険適用になる？保険適用になるための条件や注意点について解説
効果なダイエットの方法として、GLP-1ダイエットは近年注目を集めています。
GLP-1ダイエットなら食欲が自然に収まることから、無理のないダイエットが実現できるでしょう。
しかしダイエット目的の場合、基本的には保険適用の対象外です。
GLP-1ダイエットと保険制度について、クリニックへ行く前に確認してみてください。
本記事ではGLP-1ダイエットの内容や種類、保険適用になる条件や注意点を解説します。
食事制限のストレスでダイエットに失敗した経験のある方は、ぜひ最後までチェックしてみてください。
GLP-1ダイエットとは？
ここではGLP-1ダイエットの基本的な内容について、次の点から解説します。
- GLP-1ダイエットの仕組みと効果
- GLP-1ダイエットの安全性
- GLP-1ダイエットの種類
GLP-1ダイエットについて詳しく知ることで、自身に向いているダイエット方法なのか判断できるでしょう。
GLP-1ダイエットの仕組みと効果
GLP-1ダイエットは、人体にもともとあるGLP-1ホルモンを薬や注射で補い食欲を減少させるダイエット方法です。
これまでは主に糖尿病の治療を目的として使用されてきました。
現在では保険適用の対象外となるものの、肥満治療の目的でも活用されています。
GLP-1ダイエットでは脂肪自体を減少させるのではなく、食欲を抑え減量につなげます。
GLP-1ホルモンには消化を緩やかにする作用もあることから、満腹感も持続しやすいでしょう。
食事制限が難しい方、食べ過ぎによる肥満に悩んでいる方は、GLP-1ダイエットを検討してみてください。
GLP-1ダイエットの安全性
GLP-1ダイエットに使用するGLP-1受容体動作薬は糖尿病の治療薬として厚生労働省に認可されており、安全な薬といえます。
しかしGLP-1受容体動作薬には吐き気や嘔吐、便秘などの副作用もあります。
基本的に継続すれば改善されますが、副作用が強く出る場合は医師に相談しましょう。
また注射薬や内服薬など、ダイエットで使用する薬の種類により注意点も異なります。
GLP-1ダイエットをおこなう際は、医師の指示を確認してみてください。
GLP-1ダイエットの種類
GLP-1ダイエットには、次の2種類があります。
- GLP-1注射薬
- GLP-1内服薬
どちらも同じGLP-1受容体作動薬を使用しますが、細かな種類が異なります。
それぞれの特徴について、みていきます。
GLP-1注射薬
クリニックで取り扱われているGLP-1注射薬の種類は、主に次の3つです。
- ビクトーザ
- サクセンダ
- オゼンピック
注射薬でGLP-1ダイエットを進める場合、決められた頻度で自己注射をおこないGLP-1製剤を体内に取り込みます。
GLP-1注射薬を選ぶ際は、費用にくわえ注射頻度も確認しましょう。
また事故が起きないよう、注射方法の説明を受けることも重要です。
注射に不安を感じる方は、次で説明するGLP-1内服薬を検討してみてください。
GLP-1内服薬
GLP-1ダイエットでは、一般的にリベルサスと呼ばれる内服薬を使用するケースもあります。
リベルサスはGLP-1を含む錠剤タイプの薬です。
3mg、7mg、14mgなど含まれるGLP-1の量により、種類がわかれています。
基本的には3mgのものからはじめ、食欲の抑制効果が弱ければ強い薬が処方されます。
注射薬よりも体への負担が少ないため、初めてのGLP-1ダイエットにおすすめです。
GLP-1ダイエットは保険適用になる？
費用面の理由から、GLP-1ダイエットに保険が適用されるか気になる方は多いでしょう。
ここでは、GLP-1ダイエットに使用される薬が保険適用になる条件を解説します。
ダイエット目的であれば保険適用不可
ダイエット目的の場合、GLP-1受容体作動薬に保険は適用されません。
ただし糖尿病の治療としてなら、保険適用になるケースもあります。
保険が適用できるかどうか、詳しい条件は医師のもとで確認してみてください。
また肥満症についても、GLP-1受容体作動薬であるウゴービ皮下注が2023年に国内で肥満治療薬として承認されました。
現在はまだ発売されていないものの、今後は肥満症治療でもGLP-1ダイエットが保険適用で活用されるでしょう。
保険適用になるための条件
現在、GLP-1受容体作動薬が保険適用の対象となるのは、2型糖尿病の治療目的で使用される場合のみです。
2型糖尿病と診断されていない場合、基本的に保険は適用されません。
ただしウゴービ皮下注が承認されたことで、今後肥満症の治療目的でもGLP-1受容体作動薬が保険適用となる可能性はあります。
ウゴービ皮下注が肥満症治療薬として処方される条件は、次のとおりです。
- 肥満症に加えて高血圧、脂質異常症又は2型糖尿病のいずれかを有し、食事療法や運動療法をおこなっても十分な効果が得られない場合
- 1に加えてBMIが27kg/m²以上であり、2つ以上の肥満に関連する健康障害を有する
- 1に加えてBMIが35kg/m²以上
肥満症の治療を目的としている方は、厚生労働省の発表する最新情報を確認してみてください。
GLP-1ダイエットの危険性や注意点
GLP-1ダイエットには、次のような危険性や注意点があります。
- 副作用が起こる可能性がある
- 個人輸入は避ける
- 食べても太らなくなるわけではない
- GLP-1ダイエットをできない方もいる
GLP-1ダイエットをはじめる前に、詳しくチェックしてみてください。
副作用が起こる可能性がある
GLP-1ダイエットでは、吐き気や嘔吐、便秘、低血糖症状などの副作用が起こる可能性があります。
注射薬では上記にくわえ、注射部位に内出血や赤み、腫れなどが発生する可能性もあります。
気になる症状があれば、すぐに医師に相談しましょう。
用法や用量を守らなければ、副作用のリスクが高まります。
医師の説明を聞いたうえで、適正なペースと量でGLP-1ダイエットを継続しましょう。
個人輸入は避ける
稀にGLP-1注射薬や内服薬を個人輸入できる場合がありますが、絶対に避けましょう。
個人輸入では、薬が本当にGLP-1受容体作動薬であるのか判断できないためです。
また輸入した薬では、自身に最適な用量が正しく判断できません。
GLP-1ダイエットをはじめる際は、必ずクリニックで医師の指示に従いましょう。
食べても太らなくなるわけではない
GLP-1ダイエットは、あくまでも食欲を抑えるのみのダイエット方法です。
食べても太らなくなるわけではありません。
もちろんこれまでより食べる量が減れば、ダイエットにつながります。
しかし実際に脂肪を減らすなら、適度な運動やトレーニングが必要です。
GLP-1ダイエットは、あくまでも食欲を抑えるためのサポートとして理解しましょう。
GLP-1ダイエットをできない方もいる
次に当てはまる方は、一般的にGLP-1ダイエットができないとされています。
- 未成年の方
- 妊娠中の方
- 授乳中の方
- 糖尿病の方
- 高齢者の方
とくに糖尿病の方は別の薬を使用するため、GLP-1を併用すると低血糖症状となるリスクがあります。
また妊娠中や授乳中の場合、ダイエット自体が望ましくないとされています。
ほかの病気に罹患している場合も、飲んでいる薬や受けている治療によりGLP-1ダイエットが受けられない可能性があります。
医師に状況を伝えて判断を仰ぎましょう。
GLP-1ダイエットに関するよくある質問
最後に、GLP-1ダイエットに関するよくある次の質問について回答します。
- GLP-1ダイエットはどのくらいで効果が出る？
- GLP-1ダイエットは医療機関で受けられる？
GLP-1ダイエットをはじめる前に、疑問点や不安点を解決させましょう。
GLP-1ダイエットはどのくらいで効果が出る？
GLP-1ダイエットは食欲を抑制させるものであり、効果が出るまでの期間には個人差があります。
しかし薬の効果は数日で感じられる場合が多くあります。
基本的には、1週間ほどで食欲の減少を感じられるでしょう。
GLP-1ダイエットをはじめても食欲が変わらなければ、医師に相談したうえで薬の量を調整してみてください。
また適度な運動を実施すれば、短期間で減量できる可能性が高まります。
適度にランニングやトレーニングをおこない、健康を意識して過ごしましょう。
GLP-1ダイエットは医療機関で受けられる？
GLP-1ダイエットは、医療機関で受けられます。
ダイエット目的であれば、美容クリニックやダイエット外来のある病院で取り扱っています。
オンライン診療で取り扱うクリニックであれば、自宅で簡単にはじめられるでしょう。
ただし減量目的のGLP-1ダイエットには保険が適用されず、全額自己負担です。
また糖尿病の治療薬としてGLP-1受容体作動薬を取り扱う医療機関は多くありますが、ダイエット目的では受けられません。
まとめ
今回は、GLP-1ダイエットの内容と種類、保険が適用されるかどうかを解説しました。
現在、GLP-1受容体作動薬には原則として保険が適用されません。
ただし糖尿病の治療を目的とするであれば、保険が適用される可能性もあります。
まずは医師に相談してみてください。
クリニックや薬の種類により費用はさまざまですが、GLP-1ダイエットなら無理なく食欲を抑制できます。
ダイエットを成功させるサポートとして、ぜひGLP-1ダイエットを検討してみてください。
