つづきレディスクリニック

MENU

月経移動

つづきレディスクリニックHOME月経移動

月経日を調整するために用いるピルがあります

女性には試験や旅行といった大切なイベントと月経予定日がかさなってしまう不安がつきまといます。
卵胞ホルモンと黄体ホルモンを配合するピルを用いることで、月経を予定よりも早める、もしくは遅らせることが可能です。

知っておきたい月経のメカニズム

月経が始まった日から次の月経が始まるまでを1 周期とし、その期間を月経周期といいます。月経周期はそのときのホルモン状態によって大きく4つにわけられます。

1. 卵胞期
卵巣の中には卵子のもととなる原子卵胞があり、これが脳下垂体から分泌される卵胞刺激ホルモンの作用を受けて成熟卵胞に発育します。その成熟卵胞から卵胞ホルモン(エストロゲン)が分泌され、子宮内膜を厚くさせます。
2. 排卵
卵胞ホルモンがある程度増えると、脳下垂体から卵胞刺激ホルモンと黄体形成ホルモンが分泌されます。この黄体形成ホルモン濃度の急激な上昇を受けて、成熟卵胞から卵子が排出(排卵)されます。
3. 黄体期
排卵を終えた卵胞は黄体に変化し、黄体ホルモン(プロゲステロン)を分泌します。この作用で子宮内膜は妊娠に適した状態になります。その後、妊娠が成立しない場合は黄体の機能はしだいに衰えていきます。
4. 月経
黄体の衰えにより成熟した子宮内膜を支えていた黄体ホルモン・卵胞ホルモンの量が減少し子宮内膜ははがれ落ち、出血として子宮口から排出されます。

生理移動のしくみ

卵胞ホルモンと黄体ホルモンを配合しているピルを内服することで、疑似的に黄体期(月経前)のホルモン状態をつくることができます。
その状態で服用をやめることで卵胞ホルモンと黄体ホルモンが低下し、月経を起こすことができます。

中用量ピル

ピルは卵胞ホルモンの含有量などにより、超低用量ピル・低用量ピル・中用量ピル・アフターピルに分けられます。
月経移動には主に中用量ピルが用いられています。

月経移動の方法

月経を早める場合
中用量ピルを10日間ほど内服します。内服終了後、数日内に出血(消退出血)が起こります。
遅らせる場合
ずらしたい月経予定の5~7日前から遅らせたい日にちまで中用量ピルを服用します。内服終了後、数日内に出血(消退出血)が起こります。

早める場合と遅らせる場合のメリット・デメリット

早める場合

メリット
月経をずらしたい期間にピルを服用する必要がなく、生理後の体調が良好なときに大切なイベントを迎えることができます。

デメリット
生理を遅らせる方法に比べて成功率がやや低くなることがあります。

遅らせる場合

メリット
医師の指示通り正しく服用することで、高い確率でイベント期間の月経を避けることができます。

デメリット
イベント中もピルを服用し続けなければならないことです。その間に副作用が出てしまう、また飲み忘れてしまった際は不正出血をおこしてしまう可能性があります。

飲み忘れないことが大切

飲み忘れにより、不正出血や希望した時期とは異なる日に月経がきてしまうことがあります。
服用が必要な期間は、毎日一定の時間に忘れずに内服してください。

副作用

吐き気や頭痛、倦怠感などがあります。個人差があり、副作用の出ない方もいますが、心配な方は吐き気止めも併用することが可能です。また飲み続けることでからだが慣れて数日でおさまる場合もあります。

月経を移動させるのはからだに良くない?

月経を移動させること自体にからだへの悪影響はありません。ピルによる月経も自然におこる生理も実質的には同じものです。
また月経を移動させても、次の月経に影響はなく通常通りおこります。